2023年9月11日
ラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会は10日、トゥールーズで1次リーグD組の試合があり、日本(世界ランキング14位)が42-12でチリ(同22位)に快勝した。W杯初出場のチリは、デビュー戦で大きな印象を残した。
チリはこの試合で、W杯でプレーした26番目の国となった。
前半6分、チリは右タッチライン際でルーズボールがチリのロドリゴ・フェルナンデスの足元に転がると、フェルナンデスはそれを蹴って突進。そのまま抑え込み、開始早々にトライを決めた。
チリは先制点を挙げ、これ以上ないスタートを切った。
しかし、すぐに日本が主導権を握った。
前半8分と41分にアマト・ファカタヴァが計2トライを奪い、同30分にはジョネ・ナイカブラが1トライを決めた。日本は前半を21-7で折り返した。
ボーナスポイントも獲得
後半に入ると、日本は7分、センターのディラン・ライリーが故意のノックオンでイエローカードを受けた。
直後の8分、チリのアルフォンソ・エスコバルがトライを奪い、得点差を縮めた。逆転への期待が高まった。
だが、日本は後半13分、W杯出場4度目のフランカーのリーチ マイケルが、チーム四つ目のトライ。チリ逆転の望みは早々にしぼんだ。
日本はこれで、4トライ以上を挙げれば獲得できるボーナスポイント1点を確実にした。
さらに、日本は後半31分に中村亮土、終了間際にもワーナー・ディアンズがそれぞれトライを決め、点差を広げた。
日本はこの試合、トライの後のコンヴァージョンキック6本を松田力也がすべて成功させた。
「ゲームプランを遂行できた」
チリは攻撃で、積極的にパスをつないで前進を図った。守備は固かったが、規律の乱れが失点につながった。前半の日本のトライのうち二つは、チリの選手がイエローカードで10分間退場し、1人少ない14人でプレーしている間に取られたものだった。
チリのイエローカードの1枚は、プロップのマティアス・ディトゥスが、ボールを手放した後の具智元に遅いタイミングでタックルを仕掛けたことによるものだった。もう1枚はキャプテンのマルティン・シグレンが、松島幸太朗へのタックルで頭と頭がぶつかったとして受けた。
日本のゲームキャプテンを務めた流大は試合終了後のインタビューで、「W杯で勝つのは簡単なことではなく、どんな相手でも1勝することはすごく価値がある。チリが素晴らしいファイトを見せてくれて、素晴らしいオープニングゲームになった」と述べた。
また、「チリのフィジカルに苦戦することも多々あったが、最後まで自分たちのゲームプランを遂行することができてよかったと思う」と振り返った。
日本はこの勝利で、勝ち点5を挙げ、D組の1位となった。2位には、9日(日本時間10日)にアルゼンチンを27-10で下したイングランドがつけている。
日本は2019年の自国開催のW杯で、初めて準々決勝に進出した。それと同じか、それを超える結果を今大会で出すためには、同じD組のイングランドかアルゼンチンを破らなくてはならない見通しだ。
日本は17日午後9時(日本時間18日午前4時)、イングランドと2戦目に臨む。
ncG1vNJzZmivp6x7o67CZ5qopV%2BfrrGtzZ6qnmdma4R4fI9paw%3D%3D